研究背景
本研究では低温焼成用銅ペーストの実用化を目指しています。
微細配線形成において、めっき法は多くの有害な薬品を使用したり、エッチングで金属を溶かすなど、金属の消費が多くなってしまうことなどのデメリットがある。また、真空を用いたスパッタリング法などの配線描画においても高い装置を用いたり、バッチ法でしか対応できないなど問題点がいくつか存在する。ナノ粒子化するとバルクとは異なる特性が発現することがありますが、その 一つに融点の降下が挙げられています。これは非常に微細なナノ粒子になると、金属にお いてもその融点が下がってくることです。つまり、融点は「物質に固有」ではなく、物質 とそのサイズに依存するものであります。これは、ナノサイエンス・ナノ工学の一つの大 きなテーマであります。そこまで小さくならなくても、金属を焼結して導電性を出したい 場合、その焼結温度を下げることが可能です。これを利用して、いわゆるプリンテッド ・エレクトロニクスに貢献する導電材料を創ることができると考えられています。